カバ
- カバ(Cava)は産地・品種・製法が規定されているスパークリングワインのD.O.
- 産地:スペイン全土に分散されている。カバの生産量の90%はペネデスを中心としたカタルーニャ州が占めている。そのうち、サン・サドゥルニ・ノヤが75%を占める
- 品種:マカベオ(=ビウラ)、パレリャーダ、チャレッロの3品種が主体。他にマルバジア、シャルドネ、モナストレル、ガルナッチャ、トレパット、ピノ・ノワール。
- 製法:瓶内二次発酵(トラディショナル方式)。瓶詰めから滓抜きまで最低9か月。カバ・レセルバは15か月以上の熟成が義務付けされている。
※甘辛表示
- ブリュット・ナトゥーレ
残糖分:0~3 g/l - エクストラ・ブリュット
残糖分:0~6 g/l - ブリュット
残糖分:0~15 g/l - エクストラ・ドライ
残糖分:12~20 g/l - ドライ
残糖分:17~35 g/l - セミ・ドライ
残糖分:33~50 g/l - スイート
残糖分:50 g/l以上
シェリー
- 世界三大酒精強化ワインの1つであり、スペインを代表する特産品である
- 正式名称:ヘレス/セレス/シェリー イ マンサニーリャ・デ・バラメーダ
- 地域:イベリア半島最南端のカディス県のヘレス・デ・ラ・フロンテラ、サンルカール・デ・バラメーダ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリアの3つの町を結ぶ三角地帯が良質のシェリー産地
- 土壌:アルバリサと呼ばれる石灰を多く含む白い土壌
- 品種:辛口はパロミノ。甘口にはペドロ・ヒメネスの甘口ワインを添加する
- 製法:発酵終了後、酒精強化して、熟成庫に運ばれる
- 産膜酵母によって形成される膜「フロール」と共に熟成させることにより、フロールからワインに特有の香りが付与される。熟成の時、ソレラ・システムを採用している
- 【ソレラ・システム】ワインの品質を均一にするのと、熟成を同時に行う手法。
熟成用の樽を3~4段に積み重ねる。新しいワインは最上段の樽に貯蔵され、その樽の一部が上から2段目の樽に移される。同様に同じことが繰り返され、最後に最下段の樽にたどり着く。熟成期間は3年間以上。
最下段の樽を「ソレラ」、下から2段目の樽を「第1クリアデラ」、下から3段目の樽を「第2クリアデラ」という。 - タイプ・種類:フロールがついた辛口のフィノタイプ、フロールがつかないオロロソ、その中間型に大別される
- 【フィノタイプ】
フィノ:色が淡く、辛口。ヘレス・デ・ラ・フロンテラとエル・プエルト・デ・サンタ・マリアが主産地。アルコール度数は15度以上
マンサリーリャ:サンルカール・デ・バラメーダで造られるフィノ。海に近いためブドウは潮風に吹かれ、やや塩気を感じる。アルコール度数は15度以上
アモンティリャード:フィノを熟成されたタイプ。琥珀色でナッツ風味。アルコール度数は15度以上。 - 【オロロソタイプ】
オロロソ:フロールが付かなかったワインを酒精強化させたタイプ。金色、辛口。アルコール度数は17度以上 - 【中間型】
パロ・コルタド:アモンティリャードとオロロソの中間的な風味。フィノの熟成途中でフロールが消失したものを、そのまま熟成させたもの - 熟成年数保証表示:VOS 20年以上熟成。VORS 30年以上熟成。
いずれも、アモンティリャード、オロロソ、パロ・コルタド、ペドロ・ヒメネスの4種のみが対象。