ワインテイスティングの記事一覧

ロースト香は、何かものを焼いたときにでる匂いのことを言います。
香ばしい香りは、ワインを熟成させる樽の焼き具合によって決まってしまいます。
樽は、まっすぐな板から丸い胴をつくるので、板を火で焼いて曲げていきます。
そのときに板をローストするので、その火の入れ加減でロースト香が決まってしまいます。

焼き入れ具合によって、次のようにロースト香が変わっていきます。

ヴァニラ

トースト

モカ

焙煎したコーヒー豆

燻煙

コールタール

この中で、好感度が高いのは、コーヒー、カカオ、チョコレートの香りです。

ロースト香は高級ワインと思われており、高価な新樽で熟成した
長期熟成タイプのワインということが言われています。

ワインテイスティング

香辛料というと辛いものと思われますが、甘いヴァニラ、ゴマ、乾燥させたみかんの皮、ハーブやたまねぎも広い意味で香辛料と呼ばれています。

よく、スパイシーな香りという表現をワインテイスティングで言うことがよくあります。

もう少し判りやすい言い方はないでしょうか。
具体的なスパイス名を言うと良いです。

では、よく使われるスパイス名は、

  • 胡椒
  • グリーン・ペッパー
  • 甘草
  • シナモン
  • 丁子
  • サフラン
  • 生姜
  • ナツメグなど

となります。

スパイスは、芳香と刺激味を持つ種子や木皮を乾燥させたものです。
ぶどうの実の中にある種子も外殻は木質部でできています。その香りをスパイスの香りとして感じられるようです。
ワインのスパイス香は、ぶどうの実とその搾り汁が接触している期間の長いワイン。樽熟成が長いワインによく表れてきます。

中長期熟成の赤ワインや辛口白ワイン、甘口白ワインにて感じられます。

特に、コート・デュ・ローヌのシラー品種とロワールやボルドーのカベルネ品種は、胡椒の香りがよく感じられます。

ぶどうの中の木が太陽に当たり熟すと、スパイス香が出てきます。
そのため、オーストラリアのシラーズやカベルネ・ソーヴィニヨンに甘草系のスパイス香が多いです。

ワインテイスティングで樽の香りと表現されることがあると思いますがそういうときは、ヴァニラの香りと表現しましょう。
ヴァニラの主要成分のヴァニリンは、樽に使われるオーク材にも含まれています。アメリカ産のオークとフランス産のオークでは、アメリカンオークの方がフレンチオークよりも甘いヴァニラの香りがして、フレンチオークの方が控えめなヴァニラの香りがします。

 

ワインテイスティング

ある若い娘の匂いを「甘いミルク」のような匂い
に似ていると言われることがあります。

この言葉によく似た香りとして、
貴腐化したブドウから造られたドイツの高級甘口
白ワインより感じられることがあります。

人の汗の成分には、麝香(ムスク)の匂い成分は
含まれていません。ですが、人の汗の中に含まれる
アンドロステノールという物質は、女性を誘因する
作用があるそうです。
このアンドロステノールは、百壇とムスクを混ぜたような
匂いがあるとも言われています。

動物臭として、感じられるものは、

  • ムスク
  • 竜ぜん香
  • シベット
  • 皮革
  • 毛皮
  • 猫のオシッコ
  • 生肉など

なぜ、植物から造られるワインに動物臭があるのか
という問いに対しては、
酵母菌が影響していると言えます。

酵母菌は、ぶどう果汁の中の糖を養分として
二酸化炭素とアルコールを分泌します。
働き終わった酵母菌は、滓となって沈殿します。
酵母菌のタンパク質を分解していくときの匂いや
味わいがワインに移るため香りがするようです。

赤ワインで、よく言われる動物臭としては、
なめし皮の匂いがあります。

これは、タンニンが豊富であることを語っています。

また、新しい皮の匂いは、ボルドーの赤ワインに
よくあり、古い革の匂いは、ブルゴーニュの赤ワインに
多くみられるそうです。

 

ワインテイスティング

森林の樹木や樹脂、お香の匂いまで含みます。
芳香系の香りとも言われています。

樽で熟成したワインから、樹木の香りが感じられます。
使い古した樽では、あまり「スー」とした香りは感じられないです。
「スー」とした香りが多いワインは、ワイン自体に上質なタンニンが
多くあり、高級な新しい小樽を使ったワインに多くみられます。

ボルドーの比較的若い高級ワインによくみられます。

樹木の香りとしては、

  • シダー・ウッド
  • 樹脂
  • 安息香
  • ユーカリ
  • お香 など

があります。

松の香りがよく感じられるのは、フランスのプロヴァンスなどの
松林がある地中海沿岸やボルドーのグラーヴで造られるワインです。

この高貴な香りはほんのりとしか感じられないのでワインテイスティング
では、よほどの訓練をした人ではないと感じるのは難しそうです。

ワインテイスティング

スー・ボワという言葉を聞いたことがありますか。
フランスの自然状況を表す言葉です。

スー・ボワの香りは、キノコや苔、枯葉に覆われた
湿った土の香りなのです。
そのため、秋の森の枯葉や枝が落ちていて湿った地面の
香りと考えてもらえれば良いです。

このようなスー・ボワの香り、秋の森の香りは、
「熟成」していることを表しています。

熟成した赤ワインなら、ほとんど感じられることが
できます。

熟成の香りで心地よいと感じるのは、

  • ハーブティ
  • 紅茶
  • タバコ
  • 枯葉
  • ドライリーフなど

です。

こうした香りは、赤ワインだけでなく、白ワインからも
感じることができます。

さらに、瓶内で空気が循環されない状態、還元状態で
ワインの熟成がすすむと次の香りが感じられてきます。

  • きのこ
  • 腐葉土
  • 湿った麦わらなど

があります。
土の香りもさまざまです。

ワインテイスティング

植物の香りは、青い草の香り、野菜の香りまで広範囲になります。
それぞれについて紹介します。

☆みどりの香り

草や葉の匂いのことをいいます。これは、太陽の日照量が不足している
ことを物語っています。
ただし、シダの香りは、良い香りとして扱われています。
香水のグリーンノート系の香りと近いものがあります。
青臭い匂いがしたら、葉を一緒に入れてワインを造ってしまった
可能性も否定できません。

☆ハーブの香り

ハーブの香りにも、フレッシュなハーブの香りと乾燥させたドライ・ハーブの
香りの2種類があります。
フレッシュハーブは、フランスのロワール地方などの白ワインに多く、
ドライハーブは、赤ワインにて感じられる香りです。
ワインの香りと造られる土地に生えている野草の香りと似ています。
プロヴァンスに良く生えているタイム、バジリコなどのハーブは、
プロヴァンスのワインに多く感じられます。

ミントの香りは、ハーブの香りに分類されますが、
ペパーミントの表現がよくテイスティングコメントに登場してきます。
胡椒の風味がする香りです。

☆香味野菜の香り

たまねぎ、にんにくは、強い匂いがする野菜です。この匂いは、ネギ類に
含まれる有機硫黄化合物の臭いで、タンパク質が腐敗したときに造られる
香りです。あまり良い匂いではありません。

ワインテイスティング

干した果実の香り、ドライフルーツは、ワインの熟成が
進んだことを表しています。

代表的な香りは、干しイチジクや干しブドウ、プルーンです。
時間が経つにつれて、果実香は熟成していく間に酸化して
いってしまいます。

干しブドウの香りは、フランスのジュラ地方の高級甘口ワイン。
ぶどうの糖度をあげるために遅摘みしたブドウを麦わらの上で
乾燥させてつくる藁ワインのような甘口ワインにてよく感じられます。

プルーンの香りは、ワインの保存状態が悪かったり、瓶詰め作業が
不完全だったために発生する酸化の痕跡と言われることがあります。

干しイチジクの香りは、フランスの赤ワインで感じられると
熟成が順調に進んでいるワインと言えることができます。

フランスのコート・デュ・ローヌの銘醸ワインでよく見られる香りです。
乾燥した香りは、酸化熟成が進んだことの痕跡を表す香りということを
示すメッセージと言えます。

ワインテイスティング

果実の香りは、若いワインであれば必ずある香りです。
でも、若いワインだけでなく、年数のたったワインでも
フルーツの香りを感じられる場合もあります。

ぶどうの果実は、太陽の熱で甘くなっていきます。
まだ青い実のときは、青臭い植物の香りしかありません。
だんだんと熟していくにつれて、糖分の量が増えていきます。
そのあと、成熟するまえに収穫されます。
毎年、完熟されたブドウからワインが造られるわけでもなく、
収穫年、ヴィンテージが大切になってくるのです。

白ワインの基本的な香りは、リンゴです。若いワインには、
リンゴ酸がたくさん含まれているからです。
他にも、酸味が強そうな香りとしては、ライム、レモン、
グレープフルーツなどの柑橘系の香り。
洋ナシ、桃、アプリコットなどの甘い香りや、もっと日照量の多い地域では、
パイナップル、マンゴーなどのトロピカルフルーツの香りがあります。

赤ワインでは、ベリー系のフルーツが基本となります。
よくワインテイスティングコメントで言われるのは、

  • グロゼイユ(レッドカラント)
  • フランボワーズ(ラズベリー)
  • ミルティーユ(ブルーベリー)
  • カシス(ブラックカラント)
  • ミュール(ブラックベリー)

の5つです。

また、他にも、チェリー、グリヨット、イチゴ、プラム、
バナナなどもあります。

 

ワインテイスティング

花の香りは若いワインに多いので、花の香りを感じたら
若さが残っていることになります。
熟成タイプのワインでも花の香りがするのもあります。
銘醸ワインということになります。

  • スミレ
  • バラ
  • ジャスミン
  • アカシア
  • モクセイトウ
  • 牡丹
  • カーネーション
  • アイリス
  • 西洋さんざし
  • ちいさな野花
  • スイカズラ
  • 菩提樹の花
  • ラベンダー など

ミュスカという品種を使った白ワインでは、
一般にニワトコの花の香りがすると言われています。
最高級のミュスカ種のワインでは、バラの香りがする
こともあります。

花の香りは、赤ワインでは、あまり出会うことは稀であると
言えます。白ワインに多くみられます。

フランスのシラー種で造られたエルミタージュからは、スミレと
甘草の香りがすると言われています。
ただし、条件があり、日照量が十分に確保されないと感じることが
できないそうです。

白ワインの香りとしては、白い花の香りという言葉が使われます。

  • アカシア
  • 西洋さんざし
  • モクレン
  • オレンジの花
  • りんごの花
  • ぶどうの花
  • 菩提樹の花
  • すずらん
  • ジャスミン など

 

ワインテイスティング

ワインの香りの見方には、大きく3つのポイントがあります。

  • 香りの強さ
  • 香りの質
  • 香りの特徴

を見ることです。
では、ワインの嗅ぎ方について紹介していきます。

1番目
ワイングラスを鼻に近づけて、グラスを動かさずに
嗅いでみます。
このとき、異臭がないか確認します。
かび臭、腐臭、酢などの臭いがないか。

2番目
グラスを回して、スワリングをしてみてください
このとき、異臭があるか確認したあと、
香りの強弱、快・不快や香りの特徴を大まかにとらえることです。
柑橘系やスパイス系の香りなのか。

3番目
もう一度、スワリングをします。
このとき、最初は判らなかった香りが少しづつ出てきます。
果物や花の香りは、最初に立ち上がってきます。
そのあと、麝香などの動物系の香りが上がってきます。

☆香りの強さ
弱々しくても、強すぎてもよくありません。
香りは豊かで、広がりがあり、芳醇で、力強いのがよいです。

☆香りの質
香りの快・不快を見ます。異臭をチェックすることになります。
異臭はさまざまな原因で発生します。
酸化したぶどうを使ってワインを造った場合。
酸化防止のために、添加する亜硫酸の量が多すぎれば、イオウ臭が
強くなります。少なすぎると酸化臭がします。

☆香りの特徴
香りの分類は、絶対的なものはなく、いろんな分類があります。
研究している方により、9~14種類ぐらいの違いがあります。
今回は、10種類に分類してみると次のようになります

  • 果実
  • 干した果実
  • 植物
  • 樹木
  • 動物
  • 香辛料
  • ロースト香
  • その他

 

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