主要品種の特徴
赤ワイン用品種
- カベルネ・ソーヴィニョン
原産地:ボルドー
主な産地:ボルドー、世界各国
特徴:
<外観>- 紫色を帯びた濃いガーネットから暗いルビー
- 複雑な色調
<香り>
- 芳香に富んでいる
- カシス、ブルーベリー、グロゼイユなど黒系・赤系果実の香りが基本
- 若いブドウ樹からのワインは青いピーマンの香り
- 古いブドウ樹からのワインは西洋杉の香り
- ニューワールドのワインはユーカリの香り
- スパイシーな香りが強く、黒胡椒、丁子など
<味わい>
- 濃密
- パワフルでコクがある
- 肉付がよく骨太
- 豊富な酸味
- 豊富なタンニン、収斂性が強い
- フルボディ
- 若いうちは粗削りなタンニン、熟成するとまろやかに変化する
<まとめ>
- 外観・味わいともに濃く、渋いワイン
- メルロ
主な産地:ボルドー、世界各国
特徴:- 穏やかな酸味
- 穏やかなタンニン
- 果実風味の濃縮度が高く、ヴォリューム感に富む
- カベルネ・ソーヴィニョンよりも早熟で、柔和なワインとなる
- ピノ・ノワール
原産地:ブルゴーニュ
主な産地:ブルゴーニュで最重要、カリフォルニア、オレゴン、タスマニア、ヴィクトリア、セントラル・オタゴなど
特徴:
<外観>- 明るい赤紫色~パープルがかったルビー
- 鮮やかな色調
<香り>
- 赤い小さな果実(フランボワーズ、イチゴ、野生のチェリーなど)が中心
- バラの香り
<味わい>
- 豊かな張りのある酸味
- 繊細なタンニンで、収斂性は少ない
- 丸くしなやか
<まとめ>
- 赤い小さな果実風味に満ち溢れたエレガントなワイン
- シラー/シラーズ
原産地:ローヌ
主な産地:ローヌ、南仏一帯オーストラリア
特徴:
<外観>- 紫色から黒みを帯びた濃いガーネット
<香り>
- カシス、ブラックチェリー、野イチゴのような黒系・赤系果実の香り
- 黒胡椒のような強いスパイス香
- ビターチョコレートのフレーバー
<味わい>
- 強く豊富なタンニン
- 十分な酸味
- 高いアルコール度
- たくましい骨格
- パワフルなボディ
- オーストラリアのシラーズは、フランスのシラーに比べ、さらに濃縮感が強く、たくましいパワフルなタイプ
<まとめ>
- スパイシーでたくましいワイン
- グルナッシュ
原産地:スペイン
主な産地:ローヌ
特徴:
<外観>- 深みのある赤(シラーより明るい色調)
<香り>
- ドライフルーツ
- スパイス香
<味わい>
- 酸味は穏やか
- タンニンは丸みを帯びている
- アルコール度が高い(シラーより高くなる傾向)
<まとめ>
- 豊満なワインとなる傾向
- 他の品種と混醸して造られることが多い
- ロゼワイン用にも重要な品種
- ガメ
主な産地:ブルゴーニュ ボージョレ地区
特徴- フランボワーズ、イチゴなどフレッシュでみずみずしい赤い果実の香り
- 良い年は濃縮したサクランボなどの風味が引き立つ
- 余韻に甘草、黒糖など甘苦い風味が特徴
- 軽快でフルーティなタイプが一般的だが、クリュ・デュ・ボージョレには熟成向きのものもある
- サン・ジョヴェーゼ
主な産地:イタリア各地、特にトスカーナ
特徴:- 地域や醸造方法によりさまざまなタイプがあり
- ブラックチェリーの香りに黒オリーヴや鉄分のニュアンス
- エレガントな酸味
- タンニンはスマートで繊細
- ネッビオーロ
主な産地:北イタリア、特にピエモンテ
特徴:- 代表ワインはバローロ、バルバレスコ
- 非常に濃い色調
- 濃縮プラムの香り
- 酸とタンニンが豊富
- 長熟タイプ
- 木樽熟成期間が長く、酸化によるオレンジ色の外観と複雑なブーケ
- タンニンに由来するスパイス香はタールのように香り、動物的な香りや鉄分のニュアンスが現れる